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大沼の天文コラム

よく見える望遠鏡を生産し、お客様に提供するために。

私たちスコープテックが天体望遠鏡を生産し販売するにあたり、最も重視していることは、弊社から出荷される製品のどれをとっても品質にばらつきが無く(当り外れがなく)、かつ高品質な天体望遠鏡を市場に供給することです。

久保田写真
↑ポリッシュ前後のレンズを光にかざす(久保田光学)

外国で生産された望遠鏡は、検査が甘く品質に大きくばらつきがあるものも見受けられます。当りを引いた人はハッピーですが、もしはずれを引いたとしても、比較対象を持たない初心者は、余程酷いものでない限りそのはずれに気付かない事も多いのです。

そのため、初心者用の望遠鏡というものは、大小に関係なくその後購入する望遠鏡の基準になるような模範的な作り・精度・見え味を追求すべきと考えています。

ばらつき無く均質な性能で天体望遠鏡を作るには、ばらつきの無い原材料、ばらつきの無い研磨精度、ばらつきの無い組立調整、しっかりした出荷検査基準が必要です。

久保田
↑コーティングマシンを操作する第二工場の工場長(久保田光学)

天体望遠鏡を商品化するにあたり、私たちはターゲットとする年齢層やユーザー層のニーズを探り、どのような望遠鏡が入門者に必要とされているか、市場調査もした上で商品企画をします。商品企画は、望遠鏡の口径や焦点距離はもちろん、三脚の長さ、レンズの仕様、研磨精度、組立、検査の方法まで、製品化前に試作を繰り返しながら、組立上のエラーとなりうる原因の追求まで含めると、弊社のような小さな会社の場合、簡単な望遠鏡でも量産するまでに一年以上時間が掛かることがざらにあります。この時期は料理でいうところの仕込み作業にあたり、製品の基本的な性格を決める非常に重要なステージなのです。

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↑研磨したレンズの最終検査(久保田光学)

私たちは、東北の生産拠点にも頻繁に通います。この時代、電話やメールでの連絡だけでも望遠鏡の仕様やレンズの精度、仕上げなどを工場側に伝える事はできますし、無駄な出張を省く為にもそう頻繁に工場に出向かなくてもという意見もあるでしょう。

しかしながら、 協力工場に生産してもらうにあたり工場の皆さんに一番知ってもらいたいのは、私たちの天体望遠鏡は「他社のエントリーグレー ド」の望遠鏡とは違い、「こどもたちや初心者に性能の優れた望遠鏡で美しい星空を見てもらいたい!」というエントリグレードの望遠鏡に対する弊社の情熱です。

さらに工場と弊社は、対等な関係であることが重要です。「信頼」という、人と人との対等な絆が無ければならないというのが私たちの考えなのです。


↑ラプトル50の組立ライン(大一光学)

オー トメーションで生産される大量生産品とは違い、望遠鏡は写真のように、ひとつひとつ手作りされている手工業的製品です。人の手で組み立てられ、人の手で調整され、検査され、出荷されます。工場の皆さんに弊社の目指す望遠鏡とはどういうものであるかを理解してもらう事が、製品の品質の安定に大きく寄与するのです。

また工場の人たちと個人的な繋がりを持ち、私たちの望遠鏡に対する想いを伝え、皆さんの正確な作業のお陰でいかに評価が高いかを、お客様から感激のコメ ントメールなどやブログでの評判などを見せながら伝えるようにいつも心がけています。「自分の仕事に誇りを持てる」「自分の仕事がどんなに世の中で評価されているかを知る」レンズを研磨している職人さんや、望遠鏡を組み立てている職人さん、塗装の職人さんが普段では知らないこれらの事柄を知ることがどれほど重要な事か考えてみてください。

大一光学
↑口径80mmの対物レンズセルの加工(大一光学)

例えば、レンズ工場の職人さんのほとんどは、弊社製品を持ち込むまで自分の磨いたレンズの入った望遠鏡を覗いた事がありませんでした。皆さん、「俺たち(私たち)の磨いたレンズの望遠鏡はここまでよく見えるんだ!」と驚かれていました。

今まで何十年も望遠鏡のレンズを磨いてきて、最終製品を覗いた事が無い。私にとってはそれが大きな驚きでした。

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↑久保田光学本社工場前でラプトル60を覗く職人さん(久保田光学)

メー カーの担当者とは電話の連絡やファックスのやり取りだけで、もう10年も人が来ないという工場もあると聞きました。果たしてその工場で、その工場の出し得る能力や技術の全てを注ぎ込んだ望遠鏡は出来るのでしょうか?人間が主体となり、手作業で組立や研磨をする工場では、それは無理だと考えています。

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↑塗装前の下地処理(大一光学)

弊社は創立して7年に満たない新しい会社です。最初は他のメーカーの製品を仕入れて売る販売店でした。しかしながら、自分たちの理想とする望遠鏡を入門者の皆さんに供給したい、企画したものを協力工場で生産してもらってユーザーに使って頂きたいという考えから、現在のように自社ブランドの製品を協力工場で生産し販売するようになりました。

弊社の商品企画のスタイルは、これまで工場が他社と何十年も続けてきた下請けとしての関係や、やり方とは大きく異なりました。今まで、各メーカーの下請けと しての役目を果たして来た工場は、メーカーが提示するコストに合わせて望遠鏡の仕様を決めてきました。具体的には、市場での販売価格に制約されたものづく りをしてきたのです。

私たちスコープテックは、理想とする望遠鏡を工場で作って頂くにあたり、主従を伴う関係も変えることにしたのです。それは共にひとつのブランドを支える対等なパートナーとしての関係です。

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↑鏡筒の塗装(大一光学)

弊社と協力工場は、まず綿密な打ち合わせから始まります。材料、精度、仕上げ、出荷検査基準の詳細を工場側と擦り合わせし、最終製品の仕様を決めていきます。そして試作をします。実際の見え味や使い勝手などを双方でチェックし、問題があれば改良、新たな良いアイディアが出ると仕様に反映させます。

(実際、対等な協力関係からは、弊社ブランドを支える協力工場側からも、見え味を向上させるための様々なアイディアや提案がたくさん上がって来るようになります。)

最終的に各部の仕様がすべて決まったところで見積をします。工場側からの見積金額から販売価格を決めるのです。最初に販売金額を決めてしまったら、良い望遠鏡は出来ないと考えるからです。

今、労働賃金の安い中国で何でも生産するようになっているのも事実です。多くの望遠鏡メーカーが中国で入門機の生産を行なっています。10万円以下の望遠鏡のほとんどが中国で生産されています。弊社の販売する望遠鏡は、 中国製の望遠鏡に対して国内生産にも関わらず高い価格競争力を持っています。そして、同価格帯の中国製の望遠鏡よりずっと性能の高い望遠鏡を供給しています。

なぜこのような事ができるのか。それには理由があります。それは流通経路の短縮です。通常の流通ルートを流れて行く製品は、販売価格の数分の一の原価の望遠鏡しか作れません。弊社は工場で出来た望遠鏡を直接消費者に販売しており、販売価格に比して非常に大きな原価率の望遠鏡を販売しています。もう一段円高が進んでも、弊社の製品の価格対性能比のアドバンテージは中国製品に対して非常に大きいのです。

弊社は歴史が浅いにも関わらず、SUBARUブランドで有名な富士重工業が全国500か所のディーラーで販売する天体望遠鏡「SUBARU MEROPE 80A」の製造をさせて頂いています。SUBARUは、これまで高価なカーボンファイバー製スノーボードや、30万円を超えるクロスバイク(自転車)を ディーラーなどを通じて販売してきました。これはSUBARUブランドの背後にこのような商品を置くことにより、間接的にライフスタイルの提案をし、 SUBARUブランドのイメージアップを計る広報戦略のひとつです。このような重要な製品をOEMするにあたり、望遠鏡を推進したSUBARUの取締役に弊社のような小さなメーカーをなぜ選んだのかを直接伺った事がありました。自動車メーカーが専門外の製品を広報戦略で用いる場合、そこで問題を起こすことは出来ない。そこで問題が起きないメーカーをSUBARU側で選んだ結果が弊社だったそうです。弊社と協力工場とで丁寧に作って来た入門機の実績と評判を調べての事だったのです。

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↑富士重工業の天体望遠鏡SUBARU Merope80A

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私たちスコープテックは、社員たった4人の小さな会社です。しかし、創立以来数万台に及ぶ望遠鏡を弊社独自の手厚い顧客サポートとともに日本市場内で販売し、高い評価を得てきました。これからも小手先のマーケティングや浅はかな流行に乗った商品企画や販売促進をするのではなく、「質実剛健」 に、そして「ストイック」に見え味にこだわりたいと思います。消費者への良品供給が最大の効果的なマーケティングであり、ブランド構築であり、SEO対策である事を肝に銘じて、よく見える望遠鏡、使いやすい入門用望遠鏡を、協力工場ともども日本の入門用望遠鏡のトップブランドとしての誇りを胸に日々の仕事をしていきたい と考えております。

(株)スコープテック
代表取締役社長 大沼 崇

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