高原や離島など、十分に暗く、星を見るのに非常に適した場所に行って星を見た方が、

「そんなにたいしたことなかったよ。」

と言うことがあります。よくよく場所を聞いてみても、そこなら星は良く見えるはずなのに・・・何か問題があったのでしょうか?

高原や離島などで、満天の星空を見るためには、いくつか注意したいポイントがあります。

1、月の光を避ける

星を見るのに適した場所では、肉眼で5~6等星くらいまでの星が見え、天の川もうっすらと白く浮かび上がります。

しかし同じ場所でも、月が出ているときは3~4等星くらいまでが限界で、天の川も見えません。

旅先で満天の星に出会いたければ、新月の前後1週間程度がおすすめです。新月はだいたいひと月に一度ですから、一ヶ月のうち半分くらいが星を見るのに好都合ということになります。

(※上弦前後は月が沈むのが遅いため、小さなお子さんには厳しいかもしれません。また、下弦近くは日暮れ後、上弦近くは夜明け前に月が沈んだ状態ですが、その時間帯は、太陽の光を避けることも大切です。詳しくはコラム:月の満ち欠け、月の出入、日の出入はどうやって調べますか?

旅行に行く日が満月だとしてもがっかりしないでください。月以外に明かりがない夜は神秘的で、自然の中での月光浴には心が癒されます。是非体験してみてくださいね!

2、周りに光のない少しでも暗い場所に行くこと

宿泊施設のスタッフの人に聞くなど、事前に調べておき、少しでも暗い場所に行きたいところです。しかし、暗い場所には危険がともないます。昼間に下見をしたり、大めの人数で行くなど、少しでも安全になるよう工夫してください。

大きな音をたてたり、大きな声で話すと地元の人に迷惑がかかることがあります。その点も注意してください。

3、暗順応に気をつかう

泊まっている宿からちょっと外に出て、「星が見えるかな?」と空を見上げ、「ああ、結構見えるんだね。」と、10~20分ほどで宿に戻ってしまう方が結構いらっしゃいます。本当にもったいないことです。

眼が外の暗さに慣れることを「暗順応(あんじゅんのう)」と呼んでいます。暗順応が進んで、本格的に星の光が見えてくるまで20分ほどかかります。そこからが、星見の本番です。天の川が見えはじめ、星雲や星団などの淡い星の集まりもぽつぽつと見えはじめます。

4、「赤い光」を上手に使う

夜、暗闇の中を歩いたり、星座早見や本を見るときには明かりが必要です。しかし、明るい光を見ると目の暗順応が戻ってしまい20分が台無しです。

これを防ぐために有効なのが「赤い光」です。赤い光は人間の目の暗順応を邪魔しません。(理由はわかりませんが、夕暮れ時の光が赤いことと関係があるかもしれませんね。)

そんなわけで、天体観測の現場では赤い光の照明が重宝されます。はじめから赤い光が出るLEDライトなども売られていますが、普通の懐中電灯に、赤いセロファンをかぶせて、テープや輪ゴムで留めるだけでも十分です。