12月は1日に地球と接近する火星、そして14日夜のふたご座流星群に注目です!
またそろそろ見頃終わりの土星、まだ見頃の木星もぜひ眺めてみましょう!

☆おすすめの天文現象

★1日夜、火星が地球に2年2ヶ月ぶりに最接近。一番明るくなるのは8日頃です。
1日に地球に接近する火星が、明るさを増して見やすくなっています。明るさは地球と最接近する1日頃はマイナス1.9等、衝となる8日頃に一番明るくなりマイナス2.0等、それから徐々に暗くなり月末の頃でマイナス1.3等です。近くに見えるおうし座・1等星アルデバランや、オリオン座・1等星ベテルギウスよりも明るく見えます。

8日は月が火星に近づくので、満月のすぐ右上に見える明るい火星を同時に楽しめます。

今回の接近は2018年7月や2020年10月よりも2000万kmほど遠く、中接近~小接近という感じです。
90倍以下の倍率では地球大気の揺らぎの影響もあり、表面の模様を見るのは難しいですが、普通の星が点に見えるのに対して小さいながら面積を持った円に見えます。
線香花火の火の玉の感じです。

参考リンク:
火星が地球に最接近(2022年12月)(国立天文台)

火星が見頃、月が火星に接近(2022年12月)(国立天文台)

火星 2022年12月1日地球最接近(アストロアーツ)

★14日夜~15日夜明け前、ふたご座流星群が活動のピークを迎えます。
ピークは14日夜22時頃と予想されていて、天の川が見えるような良い条件のところではピークの頃で1時間当たり全天で30個程度の出現と予想されています。

22時前~22時30分前には下弦前の月が東の地平線から昇ってくるので、それ以降は日付が変わる頃まで頭上~西方向を見ると良いでしょう。月が高く上ると月明りで暗い流星は見えなくなるため、見られる流星の数も減ってしまいます。

ふたご座流星群については、2~3日前に別途直前情報を出す予定です(図版等はそちらに掲載予定です)。

参考リンク:

ふたご座流星群が極大(2022年12月)(国立天文台)

2022年 ふたご座流星群(アストロアーツ)

★土星は見頃そろそろ終わり、木星はまだ見頃です。
土星は上旬~中旬の18時00分頃には南~南西方向の空で見やすい高さにいますが、20時過ぎには地平線からの高度が10度を切ります。
下旬には同じ18時頃に南西方向で高度25度程度とさらに低くなり、19時30分前には地平線からの高度が10度以下となって見づらくなります。

木星は夜19時頃で上旬は南南西~下旬は南西の空で地平線から50度前後の高さに見え、まだ見頃が続いています。

また2日夜と29日宵には月と木星が近づき、26日宵には細い月と土星が近づきます。
月を目印にして、土星と木星を捉えるチャンスです。

参考リンク:
月と木星の接近(2022年12月)(国立天文台)※12月1日・2日の接近についてです。

月が土星、木星に接近(2022年12月)(国立天文台)※12月26日~30日の接近についてです。

2022年12月29日 月と木星が接近(アストロアーツ)

☆12月の惑星

・土星:南西の空に見えています。
    明るさは0.8等~0.9等です。

・木星:南~南西の空に見えています。
    明るさはマイナス2.6等~マイナス2.4等です。

・火星:東北東~東の空に見えています。
    明るさは地球と最接近する1日頃はマイナス1.9等、衝の頃はマイナス2.0等、それから徐々に暗くなり月末の頃でマイナス1.3等です。

・水星・金星:下旬の日没後30分ほど、西南西の超低空に見えます。

☆2022年12月の月齢と主な天文現象

1日 火星が地球と最接近します(中接近)。

2日 月と木星が近づきます。

8日 月と火星が近づきます。
   満月(日没時に東の地平線からのぼってきます)

14日夜~15日夜明け前 ふたご座流星群が活動のピーク。

16日 下弦の半月 深夜に東の地平線から上ってきます。観測のおすすめ時間帯は午前2時くらいから。

23日 新月(月が太陽方向にあり観測出来ない)

29日夕方 西の低空で金星と水星が非常に近づきます。
29日夜 月と木星が近づきます。

30日 上弦の半月 日没の時に南中(南の空で一番高い位置に来ます)