2月、惑星たちは太陽に近づいて見えないため寂しい時期ですが、南の地平線近くに見やすくなる「カノープス」を狙うチャンスです。
また冬の星座が20時頃に見やすい時期です。

☆おすすめの天文現象

★カノープスを探してみよう(福島県から南)
2月の宵~夜半前、地平線のすぐ上に姿を見せる「りゅうこつ座」の「カノープス」。
全天で2番目に明るく白い星ですが、日本ではこのわずかな時期、地平線すれすれの位置に見えるため大気の影響で赤い色に見えます。
日本と同じくらいの緯度になる中国では、超低空で見えたり見えなかったりするカノープスを昔から「南極老人星」「寿星」と呼び、見えると縁起の良い星、寿命が延びると言われています。

東京でも地平線からわずか2度の高さにしか上がらないため、福島県相馬市と新潟県新潟市を結んだ線から上の地域では標高の高いところに上がらない限り見ることができません。
南の地域ほど見やすくなりますが、南側が開けて地平線や水平線が見えるところで探すと良いでしょう。

画像も載っていて参考になるリンクを下記にご紹介します。
・カノープスを見よう(アストロアーツ)
・カノープスを見つけよう(2022年2月)(国立天文台)

★冬の星雲・星団を見てみよう(告知)
冬の星座が20時頃に見やすい時期です。
その中にある星雲・星団で、比較的見つけやすい場所にあって双眼鏡や小型望遠鏡で見ることのできるものを複数、2月の連休前に弊社webサイトでご紹介する予定です。

昨年2月の星空情報でご紹介したM42オリオン大星雲・街中と郊外での見え方の違い

★27日夜明け前・28日夜明け前:細い月と金星・火星
27日と28日両日の夜明け前、南東の低空で細い月が金星と火星に近づきます。
朝5時頃で高度10度程度の超低空ですが、月齢25.6の細い月と金星・火星が近づいて見えます。

参考リンク: 月が金星、火星に接近(2022年2月)(国立天文台)

☆2月の惑星

・金星:夜明け前の東南東の低空に「明けの明星」として見えます。明るさはマイナス4.8等~マイナス4.9等です。

・火星:夜明け前の南東の低空に見えています。
    明るさは1.4等~1.3等です。

・土星:太陽の近くにいるので観測はできません。

・木星:上旬は西南西の低空に見えますが、中旬以降は太陽に近づくので観察はおすすめできません。
    明るさはマイナス2.0等です。

☆2022年2月の月齢と主な天文現象

1日 新月(月が太陽方向にあり観測出来ない)。

3日 夕方、西南西の低空で細い月と木星が近づきます。

8日 上弦の半月 日没の時に南中(南の空で一番高い位置に来ます)
   月の観測のおすすめ時間帯は日没から夜9時位まで。
   地平線に近くならないうちに見ましょう。

13日 金星が最大光度。明るさはマイナス4.9等。

17日 水星が太陽の右側に一番離れて見える位置にきます(西方最大離角)。
   満月(日没時に東の地平線からのぼってきます。)

24日 下弦の半月 深夜に東の地平線から上ってきます。
   観測のおすすめ時間帯は午前2時くらいから。

27・28日 夜明け前の東の低空で細い月と金星・火星が近づきます。

☆田奈星空観望会は、新型コロナウイルスの国内での市中感染の状況判断により、中止となります。
今後の開催の可否は、国内の感染状況を見て後日お知らせいたします。
楽しみにされていた方には、大変申し訳ありませんが、あしからずご了承ください。