3月、2日は西の低空で金星と木星の大接近に注目です。
21日は春分。24日には細い月と金星の大接近、28日には月と火星の接近が見られます。

☆おすすめの天文現象

★2日夕方から宵の頃、西の低空で金星と木星が非常に近づきます。

2月末~3月上旬にかけて、西の低空で金星と木星が近づきます。
一番近づく2日には、小型天体望遠鏡の75倍程度の視野内で一緒に見ることもできます(それでも視野の両端になるので、もう少し低めの倍率で見ると見やすくて良いでしょう)。

時間は日没の40分後くらいから約1時間程度です。
(東京の2日の日没は17時37分なので、18時17分頃~19時10分頃が見頃でしょう)
東京では19時10分過ぎに地平線からの高度が10度を切るため、それ以降は大気の揺らぎの影響で金星・木星共に見づらくなります。

参考リンク:
・金星と木星の接近(2023年3月)(国立天文台)

・2023年3月上旬 金星と木星が大接近(アストロアーツ)

★木星は宵の頃、西の空に見えます。上旬の18時頃には地平線から20度程度の高さですが、下旬には18時頃で10度程度となり、見頃は終わりです。

★24日、細い月と金星が非常に近づきます。
九州南部と沖縄では「金星食」となります。

九州北部~四国より北の範囲では、19時15分以降なら小型天体望遠鏡の30倍の視野内で、月全体と金星を一緒に見ることもできます。
その時間ではそれでも視野の両端になるので、もう少し低めの倍率で見るか、双眼鏡の方が見やすくて良いでしょう。
時間が進むとさらに近づきますが、東京では20時前には地平線からの高度が10度以下になるので見づらくなります。

九州南部と沖縄で見られる「金星食」については、下記参考リンクの国立天文台の記事で見られる地域や時間が図入りで非常にわかりやすく掲載されていますので、ぜひ参考にしてください。

参考リンク:
・月が金星と接近、一部地域では金星食(2023年3月)(国立天文台)

・惑星食各地予報(国立天文台・暦計算室)
※「計算内容」で「2023」年の「金星食」をプルダウンで選択して、さらに「計算地点」をプルダウンで選択します。指定方法で経度・緯度や市町村をプルダウンで選択すればもっと細かく調べることもできます。

・2023年3月24日 細い月と金星が大接近/金星食(アストロアーツ)

★28日~29日未明、月と火星が近づきます。
火星(0.9等)に上弦を過ぎた月が近づくので、火星を見つけやすいです。

参考リンク:
・月が火星に接近(2023年3月)(国立天文台)

・2023年3月28日 月と火星が大接近(アストロアーツ)

☆3月の惑星

・火星:南の空、高い位置に見えています。
    明るさは上旬には0.4等ですが、下旬には0.9等と徐々に暗くなります。

・金星:宵の頃、西南西~南西の低空に見えます。
    明るさはマイナス3.9等~マイナス4.0等です。

・木星:上旬~中旬の夕方、西の低空に見えています。下旬には太陽に近づくので観察できなくなります。
    明るさはマイナス2.1等です。

・水星:太陽に近いので観察できません。

・土星:太陽に近いので観察できません。

☆2023年3月の月齢と主な天文現象

2日 金星と木星が非常に近づきます。

7日 満月(日没時に東の地平線からのぼってきます)

15日 下弦の半月 深夜に東の地平線から上ってきます。観測のおすすめ時間帯は午前2時くらいから。

21日 春分(太陽黄径0°)

22日 新月(月が太陽方向にあり観測出来ない)

24日夕方~宵の頃 細い月と金星が非常に近づきます。九州南部と沖縄では「金星食」となります。

28日~29日未明 月と火星が近づきます。

29日 上弦の半月 日没の時に南中(南の空で一番高い位置に来ます)

31日夕方~宵の頃 金星と天王星が近づきます。