☆ ごあいさつ
皆様こんにちは。2月といえば寒さ真っ盛りなのですが、今年は関東地方では、なんだか暖かい日が多いようです。年が明けてからは、同じ気温でも体感は暖かく感じるような気がします。まあ、体が慣れたということでしょうか。それでも冬は冬。寒さ対応はしっかりして、星を楽しんでください。
それでは、2月の星空情報をお送りいたします。
★月と土星、金星が接近(2月1日、2日)
●2月1日(土)の夕方、まず月と土星が接近します。すでに土星は低く、月もひじょうに細いため、かなり見つけずらいと思います。西空が開けた場所で、見てください。
●翌日(2月2日)には月と金星が接近します。1日たつと、月はかなり上がるため、前日の土星との接近にくらべ、ずいぶん見やすいはずです。
参考リンク:
・土星(wikipedia)
・金星(wikipedia)
★ 月とプレアデスが接近(2月6日)
月とプレアデスの接近はまあ結構ある現象ですが、何であれチャンスがあれば見ておきましょう。見て損はありません。それにしても、この週は忙しいです。
参考リンク:
・プレアデス星団(wikipedia)
★月と火星が接近(2月10日)
地球に接近中の火星(-0.8等)が月に約2°まで近づきます。ちょうどふたご座の真ん中で起きますので、近くにカストル、ポルックスもあり、楽しい眺めとなるでしょう。
参考リンク:
・火星(Wikipedia)
★金星が最大光度(2月15日)
宵の明星として観望好期を迎えている金星が、15日に最大光度となります。光度は-4.9等ですから、1等星の250倍近く明るいということになります。
とにかく明るいですから、日没後のまだ空が明るいときでも容易に見つけられます。
ぜひ望遠鏡でご覧ください。この頃の金星はちょうど“ひと房のみかん”のように見えるはずです。
★これは美しい「冬のアルビレオ」
きれいな二重星と言うと、多くの方から、はくちょう座のアルビレオが一番という答えが返ってきます。たしかにきれいですが、あれは夏の星。
ところが、冬にもアルビレオのようなきれいな二重星があるのです。
それはおおいぬ座の145番(h3945)。誰が呼んだか「冬のアルビレオ」。
主星が赤い4.8等、伴星がブルーの6.5等です。本家アルビレオよりちょっと暗いのですが、色が深く濃く、私はアルビレオより美しいと思っています。
探し方はおおいぬ座の“タテ長でいびつな蝶ネクタイ”の結び目の直線を東側に1.5倍ていど伸ばすと、そこにあります。南に低いので、なるべく南が開けた場所でご覧ください。
★クリムゾンスター(うさぎ座R星)にチャレンジ
うさぎ座は地味な上に、すぐ上に派手なオリオン座があって、ちょっと気の毒な星座です。
このうさぎ座の中に、うさぎ座Rという星があります。この星はクリムゾンスターの別名がある赤い星です。
赤い星はいろいろありますが、この星は夏の甲子園の優勝旗のような深紅です。
まあ、オリオンに踏ん付けられてびっくりしたウサギの目玉が飛び出したというところでしょうか??
※Rが付いている星は変光星です。うさぎ座Rは周期440日程度のミラ型変光星で、5.5~11.7等に変光します。
参考リンク:
・ミラ型変光星(Wikipedia)
今月の惑星
・水星:8日に外合となります。太陽に近いため、ほとんど見られません。
・金星:15日に最大光度となります(-4.9等)。夕方の西空に一番星、宵の明星として煌々と輝いています。観望の絶好期です。
・火星:1月12日に地球に最接近したばかりで、観望の好期です。ほぼ一晩じゅう見られます。
・木星:日没後、中天高く輝いています。相変わらず観望の好期です。
・土星: 19~18時台に沈みます。合に近づいているため、太陽に近くだいぶ見ずらいくなりました。土星は来シーズンまでお預けでしょう。
・天王星:おひつじ座にいて、夜半過ぎに沈みます。
参考リンク:
・太陽系天体の出入りと南中(国立天文台)
https://eco.mtk.nao.ac.jp/cgi-bin/koyomi/cande/riseset.cgi
★今月の月
2025年1月は5日が上弦、満月が12日、下弦が21日、28日が新月で、月内完結です。
<月に接近する天体>
1日(土・夕方)土星(土星食)
2日(日・夕方)金星
10日(月・夕方) 火星(北海道、九州北部で火星食)
21日(金・) さそり座πの食(沖縄以外の日本全域で見られる。2~4時台)
参考リンク:
・今日のこよみ(国立天文台):月の欠け具合、月の出、南中、月の入の時刻がわかります。