台風15号で被害に遭われた方へのご連絡。
9月は台風15号の首都圏への上陸で、特に台風の進路の東側となった千葉県で、信じられないような、未曾有の暴風が吹き荒れ大変な被害が出ました。弊社のお客様でも被害に遭われた方が何人もいらっしゃると聞き、大変心を痛めております。
心よりお見舞い申し上げます。

台風被害で望遠鏡の被害に遭われた方は、特別に修理費を割引して対応しますから、弊社のフリーダイヤル0800-600-5759までご連絡ください。罹災証明書のコピーが必要になりますのでお手元にご用意頂けますよう宜しくお願い申し上げます。修理は生活状況が落ち着いてからという方もいらっしゃると思いますが、それもご都合に合わせられますのでご相談ください。

また台風被害で望遠鏡を逸失してしまい、今は望遠鏡自体が無いもしくは、処分してしまった方もできる範囲ではありますが、出来るだけの対応をいたしますのでご連絡ください。

2019年10月の星空情報です。

9月にご案内したみずがめ座φ星(明るさ4.1等)に接近した海王星を観察することは出来ましたでしょうか。私は9月初旬に遅い夏休みを八丈島と青ヶ島で過ごし、その時に口径40mmの双眼鏡で観察することができました。あの明るさですと、市街地では小口径では本当にぎりぎり見えるか見えないかという状況だったと思います。八丈島や青ヶ島は日本でも有数の美しい星空なので、わずが口径40mmのラプトル50よりちいさな双眼鏡でもはっきり見ることができました。

10月は、新型経緯台の展示と説明を下記のイベントで行います。

☆福島県田村市の星の村天文台にて行われる『星の村スターライトフェステバル』10月12日(土)〜10月14日(月)
12日大野天文台長講演会 13日 隕石(隕鉄)で刀鍛冶が製作する「隕石刀」の製作実演。など
http://www.city.tamura.lg.jp/soshiki/20/hosihomura-osirase.html

☆長野県南佐久郡小海町で行われる 北八ヶ岳小海『星空と自然のフェスタ』10月25日(金)〜10月27日(日)

☆「三鷹・星と宇宙の日」に観望会協力で出展予定です。自然科学研究機構 国立天文台、自然科学研究機構 アストロバイオロジーセンター、東京大学天文学教育研究センター、総合研究大学院大学天文科学専攻の特別公開イベントです。今年の開催日は、10月25日(金曜日)と26日(土曜日)。弊社の出展は10月26日(土)のみです。新型経緯台の展示と説明も行います。

https://www.nao.ac.jp/open-day/2019/

上記3つのイベントに出展予定です。新型経緯台『ZERO』の実演展示と製品説明会を行いますので是非足を運んでください。

メルマガやブログで使っている解説図版は、アストロアーツ社の星空シミュレーションソフト『ステラナビゲーター』で生成したものです。星空を楽しむ時、星空の写真を撮る時にとても便利なソフトです。

●今月のハイライト
10月の注目すべき天文現象をリストアップします。

1.木星と土星の観察は、日没後暗くなり始めたらすぐにはじめよう。遅くなると、どんどん地平線に近づいてきてしまい、大気の揺らぎの影響を受け良く見えなくなってしまいます。両惑星とも、観測シーズン終盤ですが、こどもの起きている時間に観察できます。

2.オリオン座流星群、言われているよりも良い条件で観察できます。下弦の月がありますが、下弦の月の光量は満月の1/10以下です。

〈目次〉
★10月の惑星たち
★10月の天文現象カレンダー
★10月の星空情報
★イベント情報
★オススメのテレビ番組

★10月の惑星たち
水星○10月20日東方最大離角になり夕方の西空で観察できます。
金星△夕方の西空低空
火星 × 先月9月4日に合、距離は約4億キロ、太陽に近く観測は難しい。
木星 ○日没後の南西の空でとても明るく見えています。観測シーズン終盤
土星  ◎10月10日東矩、宵の南の空で明るく見えています。観測シーズン!!
天王星 ◎10月28日に衝、夜半に南の空に見えています。
海王星 ○9月11日に衝、夜半に南の空。観測シーズンです

★10月の天文現象カレンダー
10月6日(日)上弦の月 夕方から夜半前に見える半月です。月の観察の好機です。クレーターがとてもよく見えます!木星が東矩。太陽の東側に90度の位置に。日没時に南中する位置にある。
普段見つけにくい海王星が、みずがめ座φ星(明るさ4.2等)に近づき見つけやすい。前後10日ほどはφ星をたよりに見つけやすい状態が続く。 

10月9日(水)10月りゅう座流星群
10月10日(木)土星が東矩
10月11日(金)十三夜の名月

10月14日(月)体育の日、満月。満月の時は、クレーターはあまり見えませんが、海の部分の色や、クレーターから四方八方に広がる光条が良く見えます。

10月20日(日)水星が東方最大離角
10月21日(月)下弦の月 深夜過ぎから明け方に見える半月です。月のクレーター観察の好機です。

10月22日(火)オリオン座流星群が極大

10月28日(月)月新月 前後数日は一晩中月明かりの影響がなく、星空の観測に絶好。

★10月の星空情報
全ての図版は、クリックやタップをするとさらに大きく表示できます。

☆秋の星座に親しむ
秋の星空は、他の季節と比べるとやや地味な印象です。秋の星座を見つける目印は『秋の四辺形』と名付けられた4つの星が作る大きな四角形を見つける事から始めましょう。10月ですと、日没後、夜空が暗くなったころに頭上を見上げるとこの『秋の四辺形』を見つけることができます。『秋の四辺形』は、「ペガスス座」という天を駆ける馬を形どった星座の胴の一部です。
『秋の四辺形』を目印にして、様々な秋の星座を見つけることができます。秋の星座は、やや暗い星で構成されている星座が多いので、市街地ではなく、郊外地まで足を延ばすと見つけやすくなります。下図を参考に秋の星座を見つけて見てください。

201910月秋の星座案内

☆十三夜の名月
中秋の名月は中国由来ですが、日本のお月見は、十三夜の名月です。栗名月、豆名月などとも呼ばれます。
今年の十三夜は、10月11日(金)旧暦9月13日です。
満月少し前のまだ少しかけた月が十三夜の日に豆や栗などお供えして、お月見を楽しむのも風流ですね。十五夜と十三夜の月の両方を観るのがとても縁起が良いとされています。

2019年13夜の月

☆火星を除く、太陽系の7惑星がずらりと並ぶ
日没後に西空から東の空に7つの惑星がずらりと並びます。日没後に水星と金星を観察し、次に木星と土星を観察。完全に暗くなるのを待ち、海王星と天王星を観察すれば、夜半前に、合間も無い、太陽に近すぎて見えない火星を除く、太陽系の7つの惑星を短い間に観察できます。但し、天王星と海王星は、暗いため観察するには、詳しい星図を用意しましょう。

2019年10月7惑星ずらりと並ぶ

☆オリオン座流星群を見よう。
 10月22日に極大を迎えるオリオン座流星群ですが、オリオン座流星群は、中規模の流星群で、オリオン座とふたご座との境界付近に放射点があります。この放射点を中心に四方八方に流星が飛びます。地球に飛び込んでくる流星物質のスピードが速いため、比較的明るい流れ星が多く、1時間に5個から15個ほどの流星数ですが、2006年に突然大出現し、その時の流星数は60個に達しました。このように突然流星数が増えることもあるので、気が抜けません。

○今年のオリオン座流星群

 今年のオリオン座流星群は、夜半過ぎから下弦の半月の月明かりの影響を受けます。ただ「半月」は「満月」の1/10以下の明るさしかないので、影響は想像するほと大きくなく、オリオン座流星群の流れ星を見たり、撮影するにはまずまずの条件でしょう。とりわけ月が昇ってくる午前0時までは、月明の影響がなく撮影や観察が行えるはずです。
満月の時の流星群は、星が良くみえる街灯などの影響の少ない山や海へ遠征しても、月明かりが煌々と星空を照らし出してしまっているので、市街地でみる星空とあまり変わりません。しかし満月の1/10以下の明るさしかない下弦の月が夜半過ぎからかかる、今回のオリオン座流星群は十分に遠征の価値があると言えます。

○おすすめの観測日時、前後数日は観察できますが、やはり極大日がおすすめです。東の地平線からオリオン座がある程度の高さまで上がってくるのが23時ごろから観測を、月の出が24時少し前までは、月明かりの影響はありませんが、放射点が低いので流星数は少なめでしょう。午前2時半ごろに、放射点が南中し、地平高度が最も高くなります。夜が白み始めるころまでは流星数は増え続けると思います。

10月も下旬になると、標高や緯度によっては氷点下まで気温が下がりますから、防寒対策には気を使うようにしてください。

車で山奥や人里離れた場所で観測する場合、気をつけて頂きたい事があります。それは車のキーのロックアウトです。携帯電話が通じる場所であれば、まだ良いのですが、携帯電話の圏外ですと、助けを呼ぶ事が出来ず、車の中に戻ることも、車を動かす事もできなくなり、遭難の危険があります。車のキーの管理はしっかり行うようにしてください。

オリオン座流星群

★イベント情報

●2019年 乙女高原星空観望会暫定日程
第97回 10月25日(金)から10月27日(日)
第98回 11月22日(金)から11月24日(日)

最新の日程は下記リンク先をご覧ください。
http://otome.sblo.jp/

●2019年田奈観望会スケジュール
10月5日(土) 月齢6.7 金星と土星と木星
11月2日(土) 月齢5.3 金星と土星
最新の日程は下記リンク先をご覧ください。
https://scopetown.jp/kanbokai.html

●弊社が発売を準備している『ZERO』新記事をアップしました。
『ZEROの製品開発 その1』
https://solunarneo.blog.fc2.com/blog-entry-787.html

前回の記事と併せてご覧ください。

前回アップした記事:『新型架台『ZERO』のコンセプトと製品概要』
https://solunarneo.blog.fc2.com/blog-entry-785.html
約五年の歳月を掛け完成した新型架台『ZERO』発売までまだ時間がかかりますが、今月から量産を開始します。ぜひご覧ください。発売前から注目を浴び、欧米での発売準備も始まっています。

下記リンク先でも、このメールマガジンの内容が読めますので併せてご活用ください。

https://solunarneo.blog.fc2.com/blog-entry-786.html

おわりに
メールマガジンご意見などございましたら、下記のメールアドレス宛に感想など頂けると幸いです。

webmaster@scopetown.jp

よろしくお願い申し上げます!

2019年9月30日   
スコープテック 大沼 崇

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・星空と天体観測のブログ
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さまざまな天文現象のお知らせや解説。自身で撮影した天体写真などや、おすすめの本など紹介しています。星空情報メールでは案内しないマニアックな天文現象も紹介しています!

・乙女高原星空観望会
http://otome.sblo.jp/
山梨市牧丘町柳平で毎年10回開催している星空観望会のご案内です。天の川の見える最高の環境と豊かな自然に恵まれた場所でくつろぎながらみんなで星を見ませんか?望遠鏡を持たない初心者の方もたくさん参加しています!2019年の日程は上記サイト上でご案内しています。
・田奈星空観望会
また弊社の近くの田奈でも毎月一回観望会が行われています。どなたでも参加できます。こちらも初心者大歓迎です。望遠鏡を持っていない方もお気軽にどうぞ。
毎回30人以上の方が参加されています。2019年の日程は下記リンク先でご確認ください。
https://scopetown.jp/kanbokai.html
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