8月の注目は12日夜~13日明け方のペルセウス座流星群です。
また今月から木星と土星のベストシーズンに入ります。

☆おすすめの天文現象

・ペルセウス座流星群(12日夜~13日明け方)
12日夜~13日明け方、ペルセウス座流星群が活動のピークを迎えます。
ピークの時間は日本時間で13日の明け方4時頃という予想です。

今年は暗い流れ星まで見える大変良い条件です。
月が12日宵に沈んで月明りが無いこと、流星のピーク時間が夜明け前で、放射点も空の高い位置に見えるタイミングだからです。

流星群に限らず、流れ星を見るコツは、できるだけ夜空の広い範囲を見ることが出来るように、地面に寝転がって夜空を見上げてください。
決まった星や方向を見るのではなく、ぼ~っと夜空を見上げることが一番のコツです。

ペルセウス座の方向を見るだけでは、それ以外の場所に現れる流星を見ることができません。
「〇〇座流星群」と呼ばれる流星群を見る場合、明るい流星は本当にどこに現れるかわかりませんが、長く見える流星は…例えば真上。また夜空を東西半分や南北半分にわけて「〇〇座」がある側と反対側の空や地平線近くに案外現れやすいのです。

流星群の観察には色々方法があります。
時間帯別に見た数を数え明るさを記録するのも観察です。見えた流れ星を星図に記入していく本格的な観測もできます。
インターネットで「流星観測」で検索すると色々な観察方法が出てきますので、ヒントにしてみると良いでしょう。

参考リンク:
ペルセウス座流星群(アストロアーツ)
ペルセウス座流星群が極大(2021年8月)(国立天文台)

・月と金星の接近
11日の宵、西の低空で細い月と金星が近づきます。
三日月直前の細い月(月齢2.8)が、明るい金星の右上に見えます。地上の景色とからめて眺めると良いでしょう。

参考リンク:月が金星に接近(国立天文台)

・月面X(エックス)
15日20時頃を中心として前後30分ほど、月面の欠け際で「X」の模様が浮き上がる「月面X」が見られます。
月の表面に太陽の光が当たって見える地形と影の変化で「X」に見えます。小型望遠鏡で見るとわかりやすいでしょう。

参考リンク:「月面X」(山田陽志郎さんのwebサイト)

・土星と木星が見頃

2日に土星が、20日に木星が「衝」を迎えるので両惑星とも一晩中見ることができます。
※衝:地球から見て太陽と真反対の位置に来る日のことを言います。

土星は20時過ぎから、木星は21時過ぎから地平線の上10度以上に姿を見せていますが、土星も木星も地平線から高度が高くなるほど大気の揺らぎの影響が小さくなるので、環や縞模様が見やすくなります。2惑星が地平線から30度の高度になるのは
8月上旬:22時頃以降、8月下旬:21時頃以降です。

また20日~22日夜、月が土星・木星の近くを通ります。
20日・21日は土星の下を月が通り、22日は木星の下に月が見えるので、月を目印に土星・木星を見つけるチャンスです。

参考リンク:
土星と木星が見頃(国立天文台)
月が土星、木星に相次いで接近(国立天文台)
土星(アストロアーツ)
木星とガリレオ衛星(アストロアーツ)

☆8月の惑星

・金星:日没後の西の空に見え、徐々に高度が上がっていきます。
    明るさはマイナス3.9等~マイナス4等です。

・土星:南東~南の空に見えます。
    明るさは0.2等~0.3等です。

・木星:南東~南の空に見えます。
    明るさはマイナス2.8等~マイナス2.9等です。

☆2021年8月の月齢と主な天文現象

8日 新月(月が太陽方向にあり観測出来ない)。

11日宵 西の低空で細い月と金星が近づきます。

12日夜~13日明け方 ペルセウス座流星群が活動のピーク。

14日 伝統的七夕(旧暦)

15日 夜8時頃、月面Xが見えます。

16日 上弦の半月 日没の時に南中(南の空で一番高い位置に来ます)
   月の観測のおすすめ時間帯は日没から夜9時位まで。地平線に近くならないうちに見ましょう。

20日~21日夜 南南東~南の空で月と土星が近づきます。

22日 南東の空で月と木星が近づきます。
   満月(日没時に東の地平線からのぼってきます。)

30日 下弦の半月 深夜に東の地平線から上ってきます。観測のおすすめ時間帯は午前2時くらいから。

☆田奈星空観望会は、新型コロナウイルスの国内での市中感染の状況判断により、中止となります。
今後の開催の可否は、国内の感染状況を見て後日お知らせいたします。
楽しみにされていた方には、大変申し訳ありませんが、あしからずご了承ください。