7月といえば七夕ですが、新暦ですと梅雨の最中。星空が見えるよう短冊を飾ってお願いしたいところです。
一番の注目は12日~14日の宵、金星と火星の大接近が見られます。
12日は2惑星のそばに細い月も来ています。また下旬の月と土星・木星の接近、3日宵の金星とM44プレセペ星団(かに座)の接近にも注目です。

☆おすすめの天文現象

・金星とM44プレセペ星団(かに座)の大接近
3日の宵、西北西の低空で金星とM44プレセペ星団(かに座)が近づきます。
見るには双眼鏡や望遠鏡が必要です。
先日の火星との接近と同じく、プレセペ星団の中に金星が加わったように見えますが、日没直後で空も明るいことと、金星が非常に明るいのでプレセペ星団が目立たないかもしれません。

参考リンク: 金星とプレセペ星団が大接近(アストロアーツ)

・金星と火星の大接近
12日~14日の宵、西北西の低空で金星と火星が非常に近づきます。
特に13日、金星と火星の間は角度で約0.5度、満月1個分と非常に近づきます。望遠鏡では75倍程度の倍率でもギリギリ一つの視野に収まる近さです。双眼鏡でももちろん楽しめます。
また12日宵には西北西の低空で細い月が2惑星に近づきます。

参考リンク:
・金星と火星が接近(国立天文台)
・金星と火星が大接近(アストロアーツ)

・月と土星・木星の接近
24日~26日夜半前、南南東~南東の方角で月が土星・木星の近くを通ります。24日は月の上に土星が見え、25日は木星が月の左に、26日は月の右上に見えるので、月を目印に土星・木星を見つけるチャンスです。

土星は20時過ぎから、木星は21時過ぎから地平線の上10度以上に姿を見せていますが、土星も木星も地平線から高度が高くなるほど大気の揺らぎの影響が小さくなるので、環や縞模様が見やすくなります。2惑星が地平線から30度の高度になる22時30分頃以降が見頃です。

参考リンク:月が土星、木星に接近(国立天文台)

☆7月の惑星

・金星:日没後の西の低空に見え、徐々に高度が上がっていきます。
    明るさはマイナス3.9等です。

・火星:日没後の西方向の低空に見えます。明るさは1.8等です。
    20日以降は日没後30分で地平線からの高度が10度以下になるため見づらく、
    月末には太陽に近づくので観測できなくなります。

・土星:夜半前の東南東~夜明け前の南の空に見えます。
    明るさは0.4等~0.2等です。

・木星:真夜中の東南東~夜明け前の南の空に見えます。
    明るさはマイナス2.6等~マイナス2.8等です。

☆2021年7月の月齢と主な天文現象

2日 下弦の半月 深夜に東の地平線から上ってきます。
   観測のおすすめ時間帯は午前2時くらいから。

3日宵 西北西の低空で金星とM44プレセペ星団(かに座)が近づきます。

7日 七夕(新暦)※伝統的七夕(旧暦)は今年は8月14日

10日 新月(月が太陽方向にあり観測出来ない)。

12日宵 西北西の低空で細い月と金星、火星が近づきます。

13日宵 西北西の低空で金星と火星が非常に近づきます。

17日 上弦の半月 日没の時に南中(南の空で一番高い位置に来ます)
   月の観測のおすすめ時間帯は日没から夜9時位まで。
   地平線に近くならないうちに見ましょう。

22日宵 西北西の低空で金星としし座の1等星レグルスが近づきます。

24日 満月(日没時に東の地平線からのぼってきます。)

24日夜 南東~南南東の空で月と土星が近づきます。

25-26日深夜 南東の空で月と木星が近づきます。

☆田奈星空観望会は、新型コロナウイルスの国内での市中感染の状況判断により、中止となります。
今後の開催の可否は、国内の感染状況を見て後日お知らせいたします。
楽しみにされていた方には、大変申し訳ありませんが、あしからずご了承ください。