7月は月が明るい恒星や火星を隠す「星食(掩蔽、えんぺい)」が起きます。
また13日夜~14日夜明け前の満月は「スーパームーン」です!

☆おすすめの天文現象

★6日午後6時頃に「月面X(エックス)」が見られます。
まだ太陽も出ていて明るい空の中、午後6時頃の南方向に白っぽく半月を見つけることができます。 半月の欠け際に月面Xが見えるかどうか、双眼鏡や望遠鏡でチャレンジしてみてください。

参考リンク:
「月面X」(山田陽志郎さんのホームページ)
2022年7月の天文現象(中川光学研究室ブログ)

★10日夜、月がさそり座δ(デルタ)星を隠す
10日夜10時頃(見られる時間は各地で10分程度前後します)から、南南西の空で月がさそり座の頭のδ(デルタ)星を隠す「星食(掩蔽、えんぺい)」が起こります。

δ星は約2.3等と比較的明るく、見つけやすい星が月に隠されるのは珍しいです。
またちょっと夜更かしして見られるので「星食(掩蔽)」を体験するチャンスです。

δ星が月の影の側に隠される「潜入」は夜10時過ぎ、月の明るい側に現れる「出現」は夜11時過ぎです。
隠される時と現れる時がちょっとドキドキする瞬間です。

参考リンクで各地の潜入・出現時間の予報と大体の位置が掲載されているので、参考にしてください。

参考リンク:
・さそり座δ(デルタ)星の掩蔽(2022年7月)(国立天文台)
・2022年7月10日 さそり座δ星ジュバの食(アストロアーツ)

★13日夜~14日夜明け前の満月は今年一番大きく見える満月(スーパームーン)

14日夜明け前の午前3時38分に満月になります。
今年一番小さくなった1月18日の満月と比べると、見掛けの直径が1割ほど大きく見えます。

参考リンク:
・2022年 地球から最も近い満月(2022年7月)(国立天文台)
・2022年7月14日 スーパームーン(アストロアーツ)

★15日深夜、南東方向の空で月が土星に近づきます。
★18日深夜、東の低空で月が木星に近づきます。

★21日深夜~日付が22日に変わった直後にかけて、火星が月に隠される「火星食」が起こります。

月の出の時間によって、火星食を見られる地域・見られない地域があります。
また見られる地域でも超低空になるため、東側の地平線まで開けた場所で見る必要があります。

・火星の潜入から出現まで見られる地域:北海道と東北地方の一部
・月の出以降、月から火星が出現するのが見られる地域:東日本・関西・中国・四国地方の大部分
※火星の潜入時はまだ月が昇っていないので見られません。
・中国・四国地方の一部と九州・沖縄は月の出が火星の出現以降になるため火星食は見られませんが、月のすぐ側にあって並ぶ火星を見ることができます。

参考リンクで各地の潜入・出現時間の予報と大体の位置が掲載されているので、自分のいるところで見られるのか確かめましょう。

参考リンク:
・火星食(2022年7月)(国立天文台)
・惑星食各地予報(国立天文台・暦計算室)
・2022年7月22日 火星食/月と火星が大接近(アストロアーツ)

★30日夜 みずがめ座δ(デルタ)南流星群が活動のピークを迎えます。
ピーク時に全天で1時間に数個程度の予想と少ないですが、月の出ていない良い条件です。

☆7月の惑星

・土星:深夜午後11時前の南東の空に見えています。
    明るさは0.6等~0.4等です。

・木星:夜明け前の南東の低空に見えています。
    明るさはマイナス2.4等~マイナス2.6等です。

・火星:深夜~夜明け前、東の低空に見えています。
    明るさは0.5等~0.2等です。

・金星:夜明け前の東の低空に「明けの明星」として見えます。
    明るさはマイナス3.9等です。

・水星:太陽に近いので観察はできません。

☆2022年7月の月齢と主な天文現象

6日 月面X(18時頃)

7日 七夕(新暦、伝統的七夕は8月4日)
   上弦の半月 日没の時に南中(南の空で一番高い位置に来ます)

10日夜 南南西の空で月がさそり座δ(デルタ)星を隠します。

13日夜~14日夜明け前 満月・今年一番大きく見える「スーパームーン」
(日没時に東の地平線からのぼってきます。)

20日 下弦の半月 深夜に東の地平線から上ってきます。観測のおすすめ時間帯は午前2時くらいから。

21日深夜~22日になった直後 東の超低空で火星食が起こります。

29日 新月(月が太陽方向にあり観測出来ない)。

30日夜 みずがめ座δ(デルタ)南流星群が活動のピーク。

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