☆ 暑中お見舞い申し上げます
暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。
子どもたちが、捕虫網を片手にわいわい外を走り回るには、最近の夏は殺人的ですが、それでも日が落ちれば少しは過ごしやすくなります。(←だと良いのですが)
お盆どきは休みの企業も多く、自動車も少なくなるので、都会でもけっこう星が見えるものです。
またこの時期に、帰省などで空のきれいな地方に行く予定の方は、ぜひ双眼鏡などを持参して、星空を楽しんでください。
それでは8月の星空情報をお届けいたします。
天の河さやけく澄みぬ夜ふけてさしのぼる月のかげはみえつつ(若山牧水)
★ スピカ食(8月10日)
8月10日(土)、おとめ座の1等星スピカが西南西の低空で月に隠されます。
各地の潜入出現時刻は以下のとおりです。
潜入 出現
札幌 - -
仙台 20時30分 20時38分
東京 20時24分 20時51分
大阪 20時20分 20時52分
福岡 20時13分 20時52分
那覇 20時12分 21時13分
★ペルセウス座流星群(8月12日前後)
星好きにとってペルセウス座流星群は夏の風物詩といってもよいでしょう。
今年のペルセ群は上弦前後に当たりますので、夜半には月が沈んで、見頃になります。
ペルセウス座流星群は明るく力強い流星が多いので、どなたでも楽しめます。
極大は8月12日23時頃ですが、前後数日くらいは多数の出現が期待できます。
<流星群の楽しみ方>
〇なるべく空の開けた、街灯などの少ない場所が観測に好適です。
〇椅子に腰かける、シートを敷いて寝そべるなど楽な姿勢で空の真上(天頂)近くを向いてください。あとは流星が流れるのを待つだけです。
〇こんなことを調べると面白いです。
・1時間にどのくらい流れるか?
・出現数が時間によって増減するか?
・流星の明るさはどのくらいか。どんな色をしているか?
・流れる方向は?
○一人で全天を見渡すことは無理なので、複数名いる場合は空をいくつかに区切って「君は東側」などと分担して見ると、見落としが少なくなります。でも愛する二人で見る場合は、同じ方向を見た方がよいかも・・・・。
〇蚊に刺されないように長袖、長ズボンにしましょう。蚊取り線香や虫よけスプレーがあると良いです。また夜間ですので、お子さんには、必ず保護者さんが付き添ってください。
参考リンク:
・主な流星群(国立天文台)
https://www.nao.ac.jp/astro/basic/major-meteor-shower.html
★火星と木星が大接近(8月15日)
8月15日、未明の東の空で、火星と木星が大接近します(15日の夜ではありません)。
この2惑星の接近は8月10日頃から見られますが、いちばん接近する15日には0.3°まで近づき、100倍の望遠鏡でもじゅうぶん同一視野内に入るくらいの間隔となります。ガリレオ衛星も一緒に眺めることができ、面白い眺めとなるでしょう。
★双眼鏡で見る小さい星座たち
おおぐま座のように、肉眼でないと全部が見渡せないような大きな星座もありますが、主要部分が双眼鏡の視野に納まってしまうような小ぶりな星座というのも結構あります。
夏の小さな星座をいくつかご紹介しますので、ぜひお持ちの双眼鏡を向けてみてください。
☆みなみのかんむり座
かなり高度が低い星座です。南の開けた場所でご覧ください。
☆こと座
ちいさいけれどこれは超メジャー星座です。なんたってベガ(織姫)があるのですから。
どなたでもかんたんに探せます。ベガを見つければそこがこと座です。
☆や座
明るい星はありませんが、なるほど「矢」に見えます。オチョコになった安物の雨傘にも見えるかも。
☆いるか座
ちいさいけれど、よくまとまっている星座です。線でつないでみると、イルカがジャンプしているようにも言えなくはありません。
★今月の惑星
・水星:8月18日に内合ですので、見られません。
・金星:まだ低空ですが、夕方の西空に輝いています。
・火星:明け方の東空で木星の近くにいます。
・木星:明け方の東空で火星の近くにいます。
・土星:19~20時頃、東の空に上がってきますので、夜半前に観望しやすい高さまで上がります。環の角度が非常に浅くなりましたが、それはそれで美しいものです。
・天王星:明け方の東空にあります。
参考リンク:
・太陽系天体の出入りと南中(国立天文台)
https://eco.mtk.nao.ac.jp/cgi-bin/koyomi/cande/riseset.cgi
★今月の月
8月は4日が新月、上弦が13日、満月が20日、下弦が26日で「月内完結」です。
参考リンク:
・今日のこよみ(国立天文台):月の欠け具合、月の出、南中、月の入の時刻がわかります。