☆ ごあいさつ
皆様こんにちは。
今年は天気が安定しませんね。カンカンに晴れて暑かったり、あちこちで集中豪雨や竜巻やら・・・・、この秋はなんとか穏やかにあってほしいものです。
秋分の日も過ぎ、昼夜の時間が逆転しました。昼はともかく、夜は冷える季節です。お風邪など召さぬようご自愛され、星見を楽しんでください。
それでは、10月の星空情報をお送りいたします。

★10月の夜空
夏の大三角は西に移動し、それに代わるように秋の四辺形(ペガススの四辺形)が中天に輝いています。主役交代といったところでしょうか。
今年は秋の四辺形の南(下)には土星が来ています。さらにその下には秋唯一の一等星フォーマルハウト(みなみのうお座)が周りに明るい星のない中、孤独な光を放っています。
少し夜ふかしをすれば、派手な冬の星座が上がってきます。季節は少しずつ移ろっています。

★10月6日は中秋の名月(土星と海王星も近くに・・・)
今年の中秋の名月(十五夜)は6日(月)です。今年の中秋の名月は満月ではなく、満月の前日です。とはいえ、ほとんどまん丸ですから、たいへん明るく、眩しいくらいです。ですので、望遠鏡で見る際は、低倍率よりも中~高倍率の方がかえって見やすいと思います。あれだけ明るい月ですから、暗い星のように「見つけるのに苦労する」なんてことはありません。まずはご覧ください。
この晩は、月のすぐ近くに土星がいます。月が眩しいので、双眼鏡では同一視野に見るのは結構難しいかもしれません。
また月と土星のほぼ中間の位置に海王星がいますが、これはさらに難しく、まず見られないと思います。


参考リンク:
・月見(wikipedia)https://w.wiki/45rE
・中秋節(wikipedia)https://w.wiki/46WV
★月とプレアデスが接近(10日未明)
月とプレアデス星団(すばる)が接近します。
6倍クラスかそれ以下の倍率の双眼鏡ならば、同一視野に入ります。
10日の夜ではなく、9日の深夜(10日未明)ですからお間違いのないように願います。

参考リンク:
・プレアデス星団(wikipedia) https://w.wiki/4BrF
★ 月とプレセペの接近(15日未明)
15日の未明(14日の深夜)、月がかに座のプレセペ星団(M44)に接近します。比較的月が細く、それでいてあまり新月に近過ぎず、ちょうどよい月齢です。ですから、あまり月も眩しくなく、暗めの星が多いプレセペ星団と月を一緒に見ることができるでしょう。

参考リンク:
・プレセペ星団(wikipedia)https://w.wiki/6doQ
★オリオン座流星群が極大(10月21日)
10月といえば「10月りゅう座流星群」(旧ジャコビニ流星群)が有名ですが、今年は月齢がたいへん悪く、期待ができません。
その代わりと言いっては何ですが、21日にはオリオン座流星群が極大となります。
オリオン座流星群は、ハレー彗星を母彗星とする流星群です。
1時間あたりの出現数は10個程度で、降るような流星というわけにはいかないと思います。しかし今年は、ちょうど新月にあたり、条件は最良です。
ピークは21日の21時頃と予想されています。
参考リンク:
・オリオン座流星群(wikipedia) https://w.wiki/7DuH
★土星が見えてます
土星は9月22日に衝になり、ほぼ一晩中見えています。観望の好期です。
今年の土星はわかりやすいところにあり、どなたでもすぐに見つけられます。秋の四辺形(ペガススの四辺形)の南側(下側)にある明るい星、これが今年の土星です。
数か月前に環が消失した今年の土星ですが、ふたたび環が見られるようになってきています。ラプトル50のような小望遠鏡でも「一つだけ串刺しになったおだんご」のようなチャーミングな姿が楽しめます。
参考リンク:
・土星(wikipedia)https://w.wiki/3QmD
★木星も見えてきました
木星は、そろそろ観望シーズンに入ってきました。今年の木星は、ふたご座のポルックスの近くにあり、5~8倍程度の双眼鏡なら同一視野に入ります。
カストルと合わせて、ちょうど「みつご座」みたいに見えます。
望遠鏡だけでなく、肉眼でも楽しめると思います。
参考リンク:
・木星(wikipedia)https://w.wiki/434p
今月の惑星
・水星:30日に東方最大離角となりますが、今回は地平高度が太陽とあまり変わらないため、見るのは難しいでしょう。
・金星:夕方の西の低空にあります。だいぶ低くなってきましたが、明け方の東天で「明けの明星」として輝いています。
・火星:夕方の西空にありますが、高度がたいへん低いため、見るのは難しいでしょう。
・木星:夜半前後に上がります。観測シーズンに入ってきました。
・土星:9月22日に衝になり、ほぼ一晩中見えています。観望、観測、撮影の好期です。
・天王星:プレアデスの近くにあり、20時~19時頃に上ります。観望の好期になってきました。
参考リンク:
・太陽系天体の出入りと南中(国立天文台)
https://eco.mtk.nao.ac.jp/cgi-bin/koyomi/cande/riseset.cgi
★今月の月
2025年10月は6日が中秋の名月(十五夜)、翌7日が満月、下弦が14日、21日が新月、30日が上弦となります。
<月に近づく天体>
6日(月)土星(夕方)
10日(金)プレアデス星団(深夜~未明)
13日(月)木星(深夜)
15日(水)プレセぺ星団(深夜~未明)
20日(月)金星(明け方)
31日(金)みずがめ座ι(イオタ、4.3等)の食(東京での潜入:19時15分、出現:20時30分
参考リンク:
・今日のこよみ(国立天文台):月の欠け具合、月の出、南中、月の入の時刻がわかります。
https://eco.mtk.nao.ac.jp/cgi-bin/koyomi/sunmoon.cgi