今月は21日夕方の木星と土星の超大接近が一番の注目です。
14日にはふたご座流星群が好条件。

☆望遠鏡・双眼鏡におすすめの天文現象
・木星と土星(12月21日の超大接近に向けて、2惑星はじわじわ近づいていきます)
・13日、日の出前(午前5時30分頃)南東の低空で細い月と金星が接近
・17日宵、南西の空で細い月と木星・土星が接近。
・21日宵、西南西の空で木星・土星が超大接近。

木星と土星はさらに近づいて、12月21日に0.1度まで近づく超大接近となります。
これは望遠鏡で200倍程度の高倍率でも同じ視野内に見えるということです。

注意点として、見え始める日没30分後くらいの時点ですでに南西の低空にあって大気の揺らぎの影響を受けつつあり、シャープには見づらいことと地平線に沈む時間も早くなっています。
あらかじめ各地での日没時間や見える高度を調べておき、南西側が低空まで開けた場所で見るようにしてください。

当日、各地の日没の時間や土星・木星の位置を調べるには下記リンク先がお勧めです。

今日のほしぞら(国立天文台・暦計算室)

東京から見た17時・18時の木星と土星の位置(12/9~12/25)

17日夜には月が木星・土星の近くにいるので、月を目印に木星と土星を見つけやすいです。

参考になるリンクを下記にご紹介します。

2020年12月下旬 木星と土星が大接近(アストロアーツ)

木星と土星が接近(2020年12月)(国立天文台)

☆望遠鏡・双眼鏡を使わずに楽しめる天文現象

・木星と土星の接近は、肉眼では毎夕ごとに近づくのがわかります。
21日は肉眼ではほぼひとつに見えるくらいの超大接近。
個々の視力にもよりますが、ギリギリ離れて見えるのか、ひとつに見えるのかにも注目です。
「肉眼でどう見えるのか」を世界中で観察しようというプロジェクトも行われます。
下記にリンクをご紹介します。

惑星で星空視力大実験!!!~木星・土星超大接近観測プロジェクト

・13日夜~14日明け方にかけて、ふたご座流星群が活動のピークを迎えます。
(日本時間の14日午前10時がピークなので、その前日13日夜から14日明け方に流星が多く見られます)
15日が新月で月明かりの影響がほぼ無いため、非常に良い条件で見られます。
1時間当たり全天で50個程度の出現と予想されています。また12日夜~13日明け方・14日夜~15日明け方でも1時間当たり全天で20個程度の出現が予想されています。
しっかり防寒対策をして眺めましょう。
直前にはツイッターやfacebook、星空情報臨時版でもう少し具体的な情報をお伝えする予定です。
参考になるリンクを下記にご紹介します。

2020年ふたご座流星群(アストロアーツ)

ふたご座流星群が極大(2020年12月)(国立天文台)

☆12月の惑星

・金星:夜明け前の南東の低空で「明けの明星」としてとても明るく見えています。
    明るさはマイナス3.9等です。

・火星:南方向の空高い位置に見えます。
    明るさはマイナス1.1等~マイナス0.3等です。

・木星と土星:南西~西南西方向の低空に見えます。
       木星は明るさマイナス2.0等、土星は明るさ0.6等です。

☆2020年12月の月齢と主な天文現象

8日 下弦の半月 深夜に東の地平線から上ってきます。観測のおすすめ時間帯は午前2時くらいから。

13日 夜明け前の南東の低空で細い月と金星が近づきます。

14日 ふたご座流星群が活動のピーク。

15日 新月(月が太陽方向にあり観測出来ない)。

17日 宵の西の低空で細い月と木星・土星が近づきます。

21日 宵の西の低空で木星と土星が非常に近づきます。
   ※一番近づくのは日本時間では22日午前3時過ぎですが、その時間は日本からは見えません。

22日 上弦の半月 日没の時に南中(南の空で一番高い位置に来ます)
   月の観測のおすすめ時間帯は日没から夜9時位まで。地平線に近くならないうちに見ましょう。

30日 満月(日没時に東の地平線からのぼってきます。)

☆12月は田奈星空観望会はありません。
楽しみにされていた方には、大変申し訳ありませんが、あしからずご了承ください。