4月は月と土星・木星の接近、月と火星の大接近、月面Xに注目です。
また少し先ですが、5月26日の皆既月食についても軽く触れます。

☆おすすめの天文現象

・月と土星・木星の接近
6日~8日の夜明け前、月が土星と木星の近くを通ります。特に7日は月の右上に土星、月の左側に木星が見えるので、月を目印に土星と木星を見つけるチャンスです。
午前4時~5時頃の約1時間が見頃です。
※日の出の時間にはくれぐれも注意してください!

参考リンク:月が土星、木星に接近(国立天文台)

2021年4月7日午前4時、東京から見た東南東方向の低空のシミュレーション。

・月と火星の大接近
17日宵~22時過ぎ、西の空で月と火星が近づきます。
望遠鏡の低倍率で見る場合、30倍(視野約1.3度)なら20時30分過ぎから、40倍(視野約1度)なら22時前からギリギリ視野に両方収まるくらいに近づいて見えます。5倍~8倍程度の小型双眼鏡でも十分楽しめます。

参考リンク:
月が火星に大接近(国立天文台)
2021年4月17日 月と火星が大接近(アストロアーツ)

2021年4月17日19時~22時30分、東京から見た西方向のシミュレーション。

・月面X
19日夜20時20分頃を中心として前後30分ずつ程度のわずかな時間「月面X」が見られます。
月の表面に太陽の光が当たって見える地形と影の変化で、月面の欠け際・ほんの一部に「X(エックス)」のように模様が浮き上がって見えます。
直前にTwitterやFacebookでも情報をお知らせする予定です。

参考リンク:「月面X」(山田陽志郎さんのwebサイト)

・ちょっと早いですが…5月26日宵、皆既月食が起こります。

5月26日は月が今年一番大きく見える、いわゆる「スーパームーン」ですが、ちょうどその時に皆既月食となります。
18時44分から月が欠け始め、全て隠れるのが20時09分。皆既状態は20時28分まで約19分続き、それから徐々に月が明るさを取り戻して21時53分に欠け終わります。
全ての経過が非常に見やすい時間帯に起きるので、ぜひ眺めてほしい天文現象です。今から参考リンクやインターネット、書籍等で調べて少しずつ準備を進めると良いでしょう。
・自分の望遠鏡では満月はどのくらいの大きさに見えるのか
・スマホや一眼レフカメラで撮った時にどのくらいの大きさで写るのか
・徐々に欠けて暗くなると露出が変わり、ピントも合わせづらくなるかも?
上記のようなことをあらかじめ調べて準備し、4月27日の満月の時などに練習してみましょう。

参考リンク:皆既月食(2021年5月)(国立天文台)

☆4月の惑星

・火星:西~西北西方向の位置に見えます。
    明るさは1.3等~1.5等です。

・木星、土星:夜明け前の南東の低空に見えます。
      木星は明るさマイナス2.1等~マイナス2.2等、土星は0.8等~0.7等です。

・水星、金星:見かけ上、太陽に近づいているため見ることはできません。

☆2021年4月の月齢と主な天文現象

4日 下弦の半月 深夜に東の地平線から上ってきます。観測のおすすめ時間帯は午前2時くらいから。

6日~8日 夜明け前の東南東の低空で月が土星と木星に近づきます。

12日 新月(月が太陽方向にあり観測出来ない)。

17日 宵の西の空で月が火星と非常に近づきます。

19日 夜20時20分頃、月面Xが見えます。

20日 上弦の半月 日没の時に南中(南の空で一番高い位置に来ます)
   月の観測のおすすめ時間帯は日没から夜9時位まで。地平線に近くならないうちに見ましょう。

22日 4月こと座流星群が出現のピーク(条件は悪い)。

27日 満月(日没時に東の地平線からのぼってきます。)

☆田奈星空観望会は、新型コロナウイルスの国内での市中感染の状況判断により、中止となります。
今後の開催の可否は、国内の感染状況を見て後日お知らせいたします。
楽しみにされていた方には、大変申し訳ありませんが、あしからずご了承ください。