2月2日未明に地球に最接近するZTF彗星(ズィーティーエフすいせい)は、2月2日以降も2月中旬くらいまでは北の夜空を移動していくのが見えると予想されています。
夜空を移動していき、淡いので見つけづらく、双眼鏡や望遠鏡での眼視観察でも彗星らしい尾の部分は見づらいため「これ、ほうき星!?」と思うかもしれません。
ですが、彗星捜索家のシャルル・メシエが「彗星とまぎらわしい天体」として有名な星雲・星団カタログ「メシエ天体カタログ」を作ったのもうなづけるほど、星雲・星団に似た見え方です。
いつまでこの明るさを保つのかは彗星次第ですが(2月1日時点で5等)、月が沈んだ直後の1月30日午前1時過ぎに小型双眼鏡と小型望遠鏡で実際に見て描いたスケッチを掲載します。見え方の参考になれば幸いです。
使用した機材は下記の通りです。
・双眼鏡:ヒノデ5×20-A4(5倍20mm)・ヒノデ6×30-B+(6倍30mm)・ヒノデ8×42-D1(8倍42mm)
・望遠鏡:ラプトル50+付属K20mm(30倍、付属天頂ミラー使用)・ラプトル60+付属K20mm(35倍、付属天頂ミラー使用)
双眼鏡 5×20(5倍20mm)では存在がわかる程度。
双眼鏡 6×30-B+(6倍30mm)では存在はすぐにわかるレベルに。
双眼鏡 8×42-D1(8倍42mm)では6×30よりもう一段見つけやすい明るさで、他の星とは異なってあきらかにボヤっとしているのはわかる。
ラプトル50+付属K20mm(30倍、付属天頂ミラー使用)
双眼鏡より視野は少し暗くなりますが、倍率が上がった分、コマ(彗星頭部のボヤっとした部分)の範囲は一回り大きく感じました。
ラプトル60+付属K20mm(35倍、付属天頂ミラー使用)
ラプトル50よりも淡い部分が明るく見え、中央集光もわかりました。彗星頭部の淡い範囲に偏りがあるように見えました。
月が徐々に満ちて夜空を明るく照らす時間も長くなりつつあることと、都市部では夜空が明るくなっているので見づらいですが、チャレンジしてみてください。