今月は日の出前に水星が見頃になります。
木星と土星は宵の早い時間が見やすく、離れつつある火星もまだ見えています。17日にはしし座流星群が好条件。
☆望遠鏡・双眼鏡におすすめの天文現象
・8日~14日の日の出前、東の低空で水星が見やすい。
・13日~14日の日の出前(午前5時30分頃)東の空で細い月と金星・水星が接近
・火星(小さくなるけど上旬はまだ模様見える)
・木星と土星(12月21日の超大接近に向けて、2惑星はじわじわ近づいていきます)
・19日宵の南南西の空で細い月と木星が接近。
・25~26日夜に半月過ぎの月が火星と接近。
水星が夜明け前の東の低空で見やすくなります。
11日に太陽の右側に一番離れて見える位置にきます(西方最大離角)。
その前後1週間程度は日の出30分前で地平線から10度以上の高さに見えますが、日の出の時間が迫っているので望遠鏡・双眼鏡で見るには注意が必要です。
あらかじめ見る場所の日の出の時間を調べておき、見ている場所での日の出15分前には望遠鏡にキャップをして向きを変え、観望を止めて太陽を直接見ないようにくれぐれも気を付けてください。
(肉眼では5日~18日の日の出前に地平線から10度以上の高さで見えますが、望遠鏡・双眼鏡では日の出の時間と安全を考えて8日~14日と紹介します)
参考になるリンクを下記にご紹介します。詳しい図が載っていますので是非ご覧ください。
・月が金星、水星に接近(2020年11月)(国立天文台ほしぞら情報)
火星は地球から徐々に離れているため、見える大きさも徐々に小さくなりつつありますが、高い位置で非常に条件良く見えているので、表面の黒い模様などは11月上旬ならまだある程度見えます。
11月上旬には20時過ぎに東南東の方角、地平線からの高度が30度位の位置に見えます。
下旬になると上旬より1時間早く、19時過ぎには同じ位置に見えるようになります。
また25日・26日には半月過ぎの月が火星と近づきます。
月の少し上側でまだ明るい火星を見つけるチャンスです。
木星と土星は12月21日の超大接近に向けてさらに近づいていきます。
宵の頃、南西~西南西方向の空に見えていて地平線に沈む時間も早くなっています。
上旬の夜18時30分頃には南西の方角、地平線からの高度25度程度。下旬になると同じ18時30分頃でもに南西、高度20度以下の低空に見えます。
☆望遠鏡・双眼鏡を使わずに楽しめる天文現象
望遠鏡・双眼鏡にお勧めでご紹介した下記の月と各惑星との接近も肉眼で楽しめます。
・肉眼では5日~18日、日の出の30分前頃、東の低空で水星が10度以上の高度で見やすい
・13日~14日夜明け前の月と金星・水星の接近
・19日宵の月と木星の接近
・22日~23日の月と木星の接近(木星のすぐ左上に土星も見える)
17日、しし座流星群が活動のピークを迎えます。
一時間当たり全天で5~10個程度の出現と予想されています。
「しし座」と放射点が東の低空に姿を見せるのは日付が18日に変わる頃なので、見えるのはそれから夜明けまでの間となります。
☆11月の惑星
・水星:5日~18日、日の出前の東の低空に見えます。
※望遠鏡・双眼鏡で見る場合、日の出までの時間を考慮して8日~14日がお勧めです。
・金星:夜明け前の東の空で「明けの明星」としてとても明るく見えています。
明るさはマイナス4.0等です。
・火星:東~南方向の空に見えます。
明るさはマイナス2.1等~マイナス1.2等です。
・木星と土星:南南西~西南西方向の空に見えます。
木星は明るさマイナス2.2等~マイナス2.0等、土星は明るさ0.6等です。
☆2020年11月の月齢と主な天文現象
5日~18日 夜明け前の東の低空で水星が見やすくなります。
14日には細い月と水星が近づきます。
8日 下弦の半月 深夜に東の地平線から上ってきます。観測のおすすめ時間帯は午前2時くらいから。
11日 水星が太陽の右側に一番離れて見える位置にきます(西方最大離角)
13日 夜明け前の東の低空で細い月と金星が近づきます。
15日 新月(月が太陽方向にあり観測出来ない)。
17日 しし座流星群が活動のピーク。
19日 宵の南南西の空で細い月と木星が近づきます。
22日 上弦の半月 日没の時に南中(南の空で一番高い位置に来ます)
月の観測のおすすめ時間帯は日没から夜9時位まで。地平線に近くならないうちに見ましょう。
25~26日 半月過ぎの月が火星と近づきます。
30日 満月(日没時に東の地平線からのぼってきます。)
☆11月の星空観望会の中止について
11月に予定しておりました田奈星空観望会は、新型コロナウイルス肺炎の国内での市中感染の状況判断により、中止となります。
今後の開催の可否は、国内の感染状況を見て後日お知らせいたします。
楽しみにされていた方には、大変申し訳ありませんが、あしからずご了承ください。