☆ ごあいさつ
うなぎ、あなご、ハモ・・・・細長い魚はおいしいですね。
この季節の細長い魚は、何と言っても秋刀魚(サンマ)。最近は路地裏に七輪を出して、煙ボーボーというわけにはいかないのが残念ですが、秋刀魚ならずとも秋は美味しいものがいっぱい。
皆様もいろいろな秋の星空と味覚をお楽しみください。
それでは10月の星空情報をお届けいたします。
下戸同士団子はどうぢゃ後の月 尾崎紅葉
★ 土星がいよいよ見ごろ
9月8日に衝になった土星は、現在みずがめ座にあり、一晩中観測可能です。
環の傾きがたいへん浅くなっており、それはそれで不思議な光景を見ることができます。先日試してみたのですが、口径3㎝以上の望遠鏡ならば、串刺しのお団子みたいな土星の姿がバッチリわかります(もちろん口径が大きいほどよく見えますが)。
環は来年春に消失(見えなくなる)しますので、とにかく今年は見ておきたいものです。
参考リンク:
・土星(Wikipedia)
★月が金星に接近(5日、6日の夕方)
5日と6日の夕方、西南空~南西のごく低いところで、細い月と金星が接近します。
まだ空がじゅうぶんに明るいときに接近するので、見ずらい上にすぐ沈んでしまうのですが、その晩の星見の準備を早めに展開して、ご覧になってください。
★りゅう座流星群(10月8日)
周期彗星はダスト(塵や小石のようなもの)を軌道上に落としながら太陽のまわりを周回しています。このダストが引力により地球に落下したものが流星です。
彗星の軌道と地球の軌道との交差点に地球が差し掛かると、地球はダストの帯の中に突入し、流星が多く出現します。これが“流星群”です。また、そのダストを生む元になる彗星を“母彗星”と言います。
この流星群は、母彗星であるジャコビニ・ジンナー彗星との軌道の交差点(放射点または輻射点と言います)がりゅう座の方向にあるのでりゅう座流星群と名付けられました。
りゅう座流星群はジャコビニ・ジンナー彗星の2周期である13年ごとに好条件となる群です。次回は2025年(来年)に好条件が回ってきますが、それ以外の年はまったく流れないというわけではなく、少数ながら出現があります。
速度が遅く、比較的ゆっくりと流れる流星が多いのが特色です。
今年は8日の22時頃に極大になると予想されています。この時間は上弦の月が沈む頃なので、見やすい条件となります。
参考リンク:
・りゅう座(Wikipedia)
★月が土星に接近(10月14日)
今月も月が観望好期の土星に接近します。
見やすい位置にいるだけでなく、一般的な双眼鏡の視野(視界)にちょうどよい感じに収まります。時間をおいて見てみると、月が土星に近づき、また遠ざかっていくのがわかります。高倍率で見る土星もよいですが、こういうのもオツなものです。
★オリオン座流星群(10月21日)
彗星の代名詞、ハレー彗星を母彗星とする流星群です。
オリオンの右手(バットみたいなのを持った方)のグリップのあたりに放射点があります。
21日15時頃が極大と予想されています。21日は夜半過ぎには下弦前の月が昇ってくるため、まだ月明のない夜半前が「勝負どき」となりますので、条件はそれほどよいとは言えないでしょう。
参考リンク:
・オリオン座流星群(Wikipedia)
★月がプレセペ星団に接近(10月25日)
月とかに座のプレセペ星団(M44)が接近します。午前1時頃にいちばん近づきますが、少し前から観望して見てください。
月がちょっと大きいので、暗い星が多いプレセペは見ずらいかもしれませんが、両者が少し離れているときから見れ始めて、時間をおいて見てみると、月がプレセペに近づき、また遠ざかっていくのがわかり、面白いと思います。
参考リンク:
・プレセペ星団(Wikipedia)
★今月の惑星
・水星:9月30日の外合の後、夕方の西空にまわります。
・金星:まだ低空ですが、夕方の西空に輝いています。宵の明星、いちばん星です。
・火星:22時台に昇ります。ふたごの兄弟の間からプレセペの方に向かって移動中です。
・木星:20時台に昇ります。おうし座のツノの間にいます。
・土星:一晩中見られます。観望の好期です。
・天王星:プレアデスの南側約10°のわりとわかりやすい位置にいます。
参考リンク:
・太陽系天体の出入りと南中(国立天文台)
https://eco.mtk.nao.ac.jp/cgi-bin/koyomi/cande/riseset.cgi
★今月の月
10月は3日が新月、上弦が11日、満月が17日、下弦が24日です。
17日の満月は、今年いちばん視直径が大きくなる「スーパームーン」です。
参考リンク:
・今日のこよみ(国立天文台):月の欠け具合、月の出、南中、月の入の時刻がわかります。