窓越しに天体望遠鏡を覗くと、見える月や惑星や星はゆがんだり、時にはぼやけてしまいます。
せっかく望遠鏡のレンズの精度が高くても、窓ガラスは光学的に言うと、でこぼこのガラスと同じなので、光が変に屈折し、像が大きく乱れます。また網戸を通して見た場合も、像が非常に暗くなります。
それでも観察場所が無いという場合は出来れば窓を開けて、部屋の電気を消してください。
月を低倍率で窓から覗く程度であれば、窓をあけて見ればそこそこよく見えますが、中倍率から高倍率にしたとき、部屋からのぞくと、部屋と外の空気の入れ替わりの影響をうけてしまい像が乱れます。そんな時は完全に望遠鏡を外に持ち出す必要があります。
ベランダがせまい場合は望遠鏡はベランダに出して、部屋の中に三脚の1本が入る状態にして、人は部屋の中から見るという手もあります。
そのかわり冬は寒く、夏は虫が入ってきますが…。
以前、病院に入院している人に窓から見える月を小さな望遠鏡で見せる機会がありました。
そのときは、窓を開けることはできませんでしたが、月が窓の正面に来たときに、低めの倍率で観察をしました。やや像はぼやけましたが、工夫をすればこんなこともできます。