星空情報臨時版です。
今回は下記の3現象についてまとめてお知らせいたします。

・7月10日夜明け前の金星最大光輝
・11日深夜~12日夜明け前の月と火星の接近(南東の方向、高度45°程度)
・12日夜明け前の金星とアルデバランの大接近(東北東の方向、高度10°程度の低空)

2020年7月12日朝3時過ぎ、東京から見た東北東―南東方向の空。

10日夜明け前(午前3時30分頃)東北東の低空で金星が最大光度(マイナス4.5等)になります。
既に7月5日頃から、金星がおうし座・ヒアデス星団のV字並びの中に入り始めていて、9日~10日はちょうどおうし座・ヒアデス星団のV字並びの真ん中辺りに見えています。
また望遠鏡では視野が狭くてヒアデス星団がはみ出してしまうため、双眼鏡で眺めることをお勧めします。

12日の夜明け前には、金星はヒアデス星団の中で一番明るいアルデバラン(おうし座1等星)に大接近します。
望遠鏡の30~35倍程度の視野内に金星とアルデバランが収まるほど近づきます。
倍率40倍になると視野の端に見える感じなので、30~35倍程度が良いでしょう。

また11日深夜から12日夜明け前にかけて、南東方向の空で月と火星が接近します。
こちらは金星とアルデバランほどの接近では無いので、双眼鏡でちょうど良い眺めとなります。
火星は10月の準大接近に向けて徐々に大きく見えつつありますから、月を目印にして望遠鏡で火星を探すのも良いでしょう。