10月は土星と木星が、宵の頃見やすい時間に見頃になっています。また中旬以降の深夜、東の空に火星が明るさと赤さを増してきました。晴れたらぜひ眺めてみてください!

☆おすすめの天文現象

★土星と木星が見頃を迎えています。
土星は上旬~中旬の夜20時00分頃には南の空で見やすい高さに上がっています。
木星は9月27日に「衝(しょう、太陽―地球―土星がまっすぐ並ぶ)」を過ぎ、夜20時頃、東南東~南東の空で地平線から30度以上の高さになり、見頃を迎えています。

また5日夜には月と土星が近づき、8日夜には月と木星が近づきます。
月を目印にして、土星と木星を捉えるチャンスです。

参考リンク:
・月が土星、木星に接近(2022年10月)(国立天文台)

・2022年10月9日 月と木星が接近(アストロアーツ)

★6日~10日夜明け前、水星が太陽の右側に一番離れて見える(西方最大離角)
6日~10日の夜明け前に東の低空で、水星が太陽の右側に一番離れて見える位置に来ます。

今回は日の出の40分前(10月6日・東京の日の出:5時40分)で地平線から8°程度の高さのため見やすくはないですが、参考リンクの図版を確認して、この機会にぜひ眺めてみてください。
ただし、日の出の時間にはくれぐれも注意してください。

参考リンク:
・水星が西方最大離角(2022年10月)(国立天文台)

・2022年10月9日 水星が西方最大離角(アストロアーツ)

★14日~15日の深夜、東の空で月が火星に近づきます。
今年12月1日に地球に接近する火星が、徐々に明るさを増してきています。明るさはマイナス0.8等、近くに見えるおうし座・1等星アルデバランや、オリオン座・1等星ベテルギウスよりも明るくなっています。
その火星と月が14日~15日の深夜に近づいて見えます。

14日、月の右側にはおうし座1等星アルデバランが見えます。また火星の右下にはオリオン座1等星ベテルギウスも見えます。

参考リンク:月が火星に接近(2022年10月)(国立天文台)

★22日の夜明け前、オリオン座流星群が活動のピークを迎えます。
天の川が見えるような良い条件の星空では、1時間当たり5~10個程度の出現が予想されています。

ピークといっても「その時だけ」ではなく、前後数日間にわたって徐々に増え、徐々に減っていく流星群です。
22日の前後数日間は、東の低空にオリオン座と放射点がある程度高く昇る夜半以降~夜明けまでの間に眺めてみてください。

☆10月の惑星

・土星:南南東~南西の空に見えています。
    明るさは0.5等~0.6等です。

・木星:東南東~南東の空に見えています。
    明るさはマイナス2.9等です。

・火星:深夜、東の空に見えています。
    明るさはマイナス0.5等~マイナス1.2等です。

・水星:西方最大離角の前後、6日~13日の夜明け前の東の超低空(地平線から8°以上)に見えます。その頃の明るさは0等~マイナス0.8等です。

・金星:太陽に近いので観察はできません。

☆2022年10月の月齢と主な天文現象

3日 上弦の半月 日没の時に南中(南の空で一番高い位置に来ます)

5日夜 月と土星が近づきます。

6日~13日夜明け前 夜明け30分前で水星が地平線から高度10度以上の高さに見えます。

8日夜 月と木星が近づきます。

9日 水星が太陽の右側に一番離れて見える位置にきます(西方最大離角)

10日 満月(日没時に東の地平線からのぼってきます)

11日 おうし座南流星群が活動のピーク。

14日~15日 月と火星が近づきます。

18日 下弦の半月 深夜に東の地平線から上ってきます。観測のおすすめ時間帯は午前2時くらいから。

22日夜明け前 オリオン座流星群が活動のピーク。

25日 新月(月が太陽方向にあり観測出来ない)

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