火星の準大接近、ピークは6日ですが10月中は充分明るさと大きさを保って見えます。
木星と土星もまだ良く見えています。21日にはオリオン座流星群が好条件。
今月は見所が多いので、まとめである今回はなるべく簡単にして(それでも長いです)臨時版で図版も入れて随時のお知らせと、公式Facebook・Twitterでも改めてお知らせする予定です。
☆望遠鏡・双眼鏡におすすめの天文現象
・1日、中秋の名月
・火星(10月6日の最接近以降も注目!)
・木星と土星の見頃が続く(12月21日の超大接近に向けて、2惑星はじわじわ近づいていきます)
・3日夜明け前、金星とレグルス(しし座1等星)が大接近
・3日夜~4日夜明け前、東~南の空で月と火星が接近
・14日の夜明け前(午前3時頃)東の空で細い月と金星が接近
・22日夜には月と木星、23日夜には月と土星が接近
1日は中秋の名月です。
満月ですので、まぶしすぎてクレーターの立体感は出ませんが、クレータ-が出来た時に衝突で放射状に飛び散った破片の筋「光条」が見やすくなります。
6日に地球との最接近を迎える火星。今回の準大接近は、2018年の大接近と比べて倍くらい高い位置で非常に条件良く見えているので、表面の黒い模様などがはるかに見やすくなっています。
10月上旬には20時過ぎに東南東の方角、地平線からの高度が30度位の位置に見えます。
下旬になると上旬より1時間早く、19時過ぎには同じ位置に見えるようになります。
見える大きさは、最接近の10月6日で木星の半分くらい。10月いっぱいは20秒角以上(金星よりちょっと大きいくらい)に見えています。
ラプトルやアトラス等の小型の望遠鏡でも、空気のゆらぎの条件が良ければ、火星表面の赤茶と黒の模様を見られるかもしれません。
※極冠は9月末の時点では小さくなっているようで、判別が難しいです。
また3日宵の頃~4日夜明け前、東~南の空で月が火星に近づきます。
月の少し右側で明るさと赤さを増す火星を見つけるチャンスです。
火星は軌道の関係で2年2か月ごとに地球と近づきます。接近する距離は毎回異なりますが、今回の接近(6210万km)よりも火星が近づいて大きく見えるのは2035年9月11日(5690万km)になります。
下記に火星関連の参考webページをご紹介します。
3日夜明け前、東の低空で金星とレグルス(しし座1等星)が大接近します。
ラプトル50・60、アトラス60のような小型望遠鏡なら一つの視野で並んで見えるほど近づきます。
木星と土星は宵の頃、南~南西方向の空で見やすいです。
上旬の夜18時30分頃には南の方角、地平線からの高度30度程度。下旬になると夜20時頃に南西、高度20度以下の低空に見えます。
22日夜には月が木星の近くに、翌日23日には月が土星の近くにいるので、月を目印に木星と土星を見つけやすいです。
14日の夜明け前午前4時頃、東の低空で細い月と金星が近づきます。
5~6倍の双眼鏡ならひとつの視野で月と金星を同時に見られます。
下記に参考になるwebページをご紹介します。
☆望遠鏡・双眼鏡を使わずに楽しめる天文現象
1日の中秋の名月は望遠鏡等を使わずに、見上げて眺めるのも風情が出ますね!
望遠鏡・双眼鏡にお勧めでご紹介した下記の月と各惑星との接近も肉眼で楽しめます。
・3日夜~4日夜明け前の月と火星の接近
・14日夜明け前の月と金星の接近
・22日~23日の月と木星・土星の接近
21日、オリオン座流星群が活動のピークを迎えます。
一時間当たり全天で5個程度の出現と予想されています。
ピークの時間は日本時間で21日14時頃、昼間の予想ですが、21日の深夜~夜明け前、21日深夜~22日夜明け前に見られます。
21日・22日とも宵の頃に月齢5程度の月が出ていますが、夜半前には沈むので今年は比較的良い条件です。
☆10月の惑星
・金星:夜明け前の東の空で「明けの明星」としてとても明るく見えています。
明るさはマイナス4.1等~マイナス4.0等です。
・火星:東~南方向の空に見えます。
明るさはマイナス2.6等~マイナス2.2等です。
・木星と土星:南~南西方向の空に見えます。
木星はマイナス2.4等~マイナス2.2等、土星は0.5等~0.6等です。
☆2020年10月の月齢と主な天文現象
1日 中秋の名月
2日 満月(日没時に東の地平線からのぼってきます。)
3日 夜明け前の東の低空で金星と「しし座」1等星のレグルスが近づきます。
3日夜~4日夜明け前 東~南の空で、月と火星が近づきます。
6日 火星と地球が最接近します。
10日 下弦の半月 深夜に東の地平線から上ってきます。観測のおすすめ時間帯は午前2時くらいから。
14日 夜明け前の東の低空で細い月と金星が近づきます。
17日 新月(月が太陽方向にあり観測出来ない)。
21日 オリオン座流星群が活動のピーク。
23日 上弦の半月 日没の時に南中(南の空で一番高い位置に来ます)
月の観測のおすすめ時間帯は日没から夜9時位まで。地平線に近くならないうちに見ましょう。
31日 満月(今月2度目の満月「ブルームーン」)
☆10月の星空観望会の中止について
10月に予定しておりました田奈星空観望会は、新型コロナウイルス肺炎の国内での市中感染の状況判断により、中止となります。
今後の開催の可否は、国内の感染状況を見て後日お知らせいたします。
楽しみにされていた方には、大変申し訳ありませんが、あしからずご了承ください。