フランスの天文学者シャルル・メシエ(1730-1817)は望遠鏡でたくさんの彗星を見つけたことで有名です。

彼が彗星を探索する際、ガスや星の集まりが雲のように見える「星雲」や、小さな星の集まりである「星団」は、彗星と紛らわしく観測の邪魔になりました。そこで彼は、彗星と見間違えないように、星雲や星団に番号をつけて一覧表にまとめました。

この一覧表はメシエカタログとよばれ、後続の天文学者によって少しだけ更新されて現在に至ります。メシエカタログに掲載された107個の星雲・星団はメシエ天体と呼ばれ、メシエの頭文字「M」に番号をつけて呼ばれます。(例:M42 オリオン大星雲)

メシエカタログには、今となっては見つけられない天体があったり、なぜか有名な二重星団が入っていないなど、不思議な部分もあります。またのちには、より詳細で正確なカタログも作られました。

しかしメシエ天体は、アマチュア天文家が見つけて楽しむには最適だということもあり、現在でも多くの人々に親しまれています。